Vol.2では、課長になれるかどうかは評判が上の人に「聞こえてくるか」で決まる、というお話をしました。

今回はもう一段引いた視点で、「どの部署にいるか」が出世にどう効いてくるのかを考えます。

複数の部署を経験してみて分かったのは、JTCには出世の「花形部署」とそうでない部署がはっきりあるということです。同じように働いていても、いる場所によって肩書きの上がり方がまるで違います。

【この記事で分かること】
  • 出世しやすい部署、しにくい部署があるのはなぜか
  • 部署ごとの「出世の相場観」が昇進スピードを決める仕組み
  • 異動、転職でレベル感のミスマッチを避けるためのポイント

出世しやすい部署と、そうでない部署がある

JTCでは、課長未満でも会社ごとにさまざまな肩書きがあります。主任、係長、課長代理、担当課長……といった具合です。

社内の部署を見比べると、上位の肩書きを持つ人の割合が多い部署と少ない部署があることに気づきます。

他部署の状況はどうやって分かるか

自分の部署以外の状況は、意外と把握できます。

  • 社内のアカウントシステムや名簿:大まかな肩書きが表示されるケースがある
  • 同期などの横のつながり:他部署の昇進事情は、同期と話していると自然に入ってくる

部署によって「肩書きの上がり方」が違う

上位の肩書きが多い部署では、勤続年数が長くなるにつれて肩書きがスルスルと上がっていきます。

一方、そうでない部署では、何年いても同じ肩書きのまま長く停滞します。

私自身、これまで複数の部署を経験した中で、この差を顕著に感じました。ある2つの部署は、どちらも数十人ほどのメンバーがいて、比べるには十分な人数です。それでも、一方の部署では肩書きがついている人の数が圧倒的に少なかったのです。

なぜ部署によってレベル感が違うのか

新卒配属の時点で「采配」がある

私が見ている限り、新卒の配属時点で、優秀な人材は上位の部署に配属されるという采配があります。

人事は担当する部門全体を見渡し、適材適所で人を配置します。そのため、会社主導の異動であれば、本人と部署のレベル感が大きく外れることは少ないはずです。

私の実感でも、優秀な人ほど研究開発部門や経理に配属されるなど、納得感のある采配になっていました。

自分で選ぶと、ミスマッチが起こりうる

一方で、社内公募や転職のように自分で部署を選ぶ場合は、自分のレベルとは異なるレベルの部署に入る可能性が出てきます。

  • 転職:部署のレベル感は入るまで分からない。提示される年収である程度は推し量れる
  • 社内公募:社内なので調べやすいが、大きな会社で物理的に遠い事業所の部署だと、同期のつながりでも情報が届かないことがある

ミスマッチが起こるのは「レベルが低い部署」に入るとき

ただし、自分よりレベルが高すぎる部署に入ることは、基本的にはないはずです。社内公募でも転職でも面接などのフィルターを通るため、レベルが違いすぎれば落とされます。

一方、レベルが低すぎる部署の場合は、十二分に務まると判断されるのでフィルターをすんなり通り抜けます。つまり、自分で部署を選ぶときに起こりうるミスマッチは、レベルの低い部署に入ってしまうケースに限られると考えています。

部署の「相場観」が出世スピードを決める

部門や部署によってレベル感が違えば出世する人の数も違うので、そこにいる社員の出世スピードも自然と違ってきます。

部署ごとに「いつ頃出世させるか」の相場がある

部署には、「入社何年目くらいでこの肩書き」という相場観がある程度あります。

そして上司も、その部署や部門の出身であれば、その相場観に沿って判断します。

「優秀な」サラリーマンは前例を外れない

課長以上になる人は、いわば「優秀な」サラリーマンです。そして「優秀な」サラリーマンは、前例から外れた判断をしません。

その結果、相場観の低い部署では、本人がどれだけ成果を出しても「この部署ならこのくらい」という基準で昇進が決まります。

出世のスピードは、本人の実力だけでなく「部署の相場観」で決まる。

これが、働く部署が重要な理由です。

出世を重視するなら、場所を変える

レベルのズレを感じたら動く

出世を重視したい場合、今の部署のレベル感が自分より低いと感じたら、社内公募や転職で場所を変えるのが有効です。自分に合ったレベルの場所に移ることが、出世への近道です。

移る前に、移り先のレベル感をよく調べる

ポイントは、異動先・転職先のレベル感をできるだけ調べておくことです。

  • 転職:提示年収に加え、転職エージェントを通じて部署の年齢構成や昇進実績を確認する
  • 社内公募:同期や知人のつてで、移り先の肩書き構成や昇進の早さを聞く。遠い事業所なら、その事業所にいる知人を探す

まとめ

  • JTCには、上位の肩書きを持つ人が多い部署と少ない部署がある
  • 会社主導の配属ではレベル感が大きく外れることは少ないが、社内公募や転職では自分で選ぶ分ミスマッチが起こりうる
  • 面接などのフィルターがあるため、起こりうるミスマッチは「レベルの低い部署に入る」ケース
  • 部署ごとの「出世の相場観」があり、上司もそれに沿って判断するため、出世スピードはいる部署に左右される
  • 出世を重視するなら、レベルが低いと感じた時点で場所を変える。移る前に移り先のレベル感をよく調べておく

努力の量が同じでも、どこで努力するかで結果は変わります。自分がいる部署の相場観を一度確かめてみてください。