「配当金で再投資」も大事ですが、「今の生活」も豊かにしたくないですか?

投資の正解は「複利で増やすこと」かもしれません。しかし、将来のために今を犠牲にし続けるのは苦しいものです。

そこで私が実践しているのは、高配当株を中心にしつつ優待株にも投資するハイブリッドなスタイルです。

  • 普段は買わない高級品が届くワクワク感
  • 現金を1円も使わずに外食を楽しむ贅沢

これらは、数字だけの配当生活にはない大きな魅力です。

本記事では、資産形成をしつつ同時に生活の質も上げる優待戦略について、具体的な銘柄を交えて解説します。

そもそも「なぜ私がFIREを目指して資産形成を行い、どのようなポートフォリオを組んでいるか」は、こちらの記事で詳しく解説しています。 [資産6400万円・JTC会社員のFIRE計画と投資スタンス]

「現金(配当)が合理的」と理解しつつ、あえて私が優待を選ぶ理由

株を買おうとしたときに、もし

  • 銘柄A:配当5%
  • 銘柄B:配当と株主優待の総合利回り5%

の2つの候補があった場合どちらを選ぶべきか。

色々考えたのですが、私が思うには配当のみの銘柄Aになります。

株主優待の記事なのに株主優待が無い方を押すのか!といった感じですが。(笑)

やはり、自由に使える現金をもらう方が合理的です。

実際、私の投資の主力は高配当株であり、昨年は年間120万円以上の配当を得ました。数字だけ見れば、こちらが正解です。 [【2025年投資総括】税引後配当120万円を達成したポートフォリオ公開]

ただ、株主優待には現物をもらった時の喜びがあるんですね。

優待の入った大きい段ボールを受け取ると、現金にはない喜びがあります。

特に投資を始めて初期の頃は、投資している実感が湧きモチベーションを上げやすいです。

したがって、

  • 経済合理性を考えると、配当を出す株を優先
  • モチベーションを上げるために、株主優待株も買う

というハイブリッド戦略がいいと思います。

私自身この戦略をとっていて、株主優待株も増やしていっています。

インフレ時代に「株主優待」が輝く4つの構造的メリット

株主優待株を選ぶメリットを挙げてみます。

【価値保存】現金の目減りを防ぎ、実質価値を維持する「現物支給」

  • 銘柄A:配当1,000円
  • 銘柄B:株主優待1,000円相当の食料品

の2銘柄があった場合を考えます。

昨今はインフレ基調なので円の価値は下がっていきます。

そのため、もし10%インフレになった場合

  • 銘柄A:配当1,000円
  • 銘柄B:食料品1,100円相当

となり、銘柄Bの株主優待はインフレに追従していきます。

注意が必要なのが、クオカードのような額面がある株主優待はインフレ追従しません。

インフレが進む世の中では、クオカードはすぐにものに変えてしまうのがいいと思います。

【税金回避】配当控除不要。「実質非課税」の錬金術

配当金をもらうと約20%の税金がかかります。

一方で、優待品(現物)は非課税で受け取れるため実質利回りが高くなります。

  • 銘柄A:配当5%
  • 銘柄B:配当2%と株主優待3%の総合利回り5%

の2銘柄の例だと、税金を考慮すると

  • 銘柄A:配当利回り5%⇒4%
  • 銘柄B:総合利回り5%⇒4.6%(=2%×0.8+3%)

となり、株主優待を出す銘柄Bが有利になります。

【分散効果】セクター分散によるポートフォリオの安定化

有名な投資格言があります。

卵は1つのカゴに盛るな

すべての資金を1つの投資先(カゴ)に集中させず、複数の銘柄や資産に分けて投資すべき、という投資格言。

優待投資をしていると、ある銘柄を最低投資単元まで買った後は次の別銘柄を買うことになります。その方が株主優待が増えるからです。

そのため、必然的に銘柄、業種(製紙、外食、小売り等)が分散され、安定したPF(ポートフォリオ)になります。

【企業の質】長期継続銘柄に見る「財務の安定性」

企業によっては株価対策で株主優待を設定することがあります。

そして、そういった企業に限って業績の悪化で優待を廃止します。

株主のことを考えていないと言われても仕方ないと思います。

反対に、長期にわたって自社製品などの優待を出し続けている企業は優良企業である可能性が高いと言えそうです。

そのため、優待投資をしていると結果的にPFを優良企業が多く占めることになり負けにくい投資になります。

不要な優待は「現金化」して再投資へ回す

【現金化】不要な優待はメルカリ等で売却し、再投資へ回す

優待銘柄が増えてくると、優待券を消費しきれない状態にもなります。そういう時に優待券はメルカリ等で売って現金化することができます。

そしてものによっては、額面以上の価格で売れていたりもします。例えば、吉野家やアークランズ(「かつや」、「からやま」など)の優待券です。

一見不思議に思いますが、メルカリのポイント還元のキャンペーンやポイントの有効期限が近いなどの理由で買われるようです。

最大の敵は「改悪・廃止」。優待投資のリスク管理

株主優待は銘柄によっては10万円程度で始められて、優待品が自宅に届くと嬉しくなるのですが、大きな注意点もあるので意識はしておきたいです。

廃止リスクと株価急落への備え

優待投資の最大のリスクです。

会社の業績悪化や株主還元の方針変更により株主優待が廃止されるリスクがあります。

「株主還元を配当に一本化する」という理由で株主優待が廃止になることが度々あります。

そして、優待廃止になると株価は急落することが多いです。

銘柄の分散が効いているとPF全体ではあまり下がらなかったりしますが、1銘柄であっても5%も10%も下がったりすると精神的なショックが大きいです。

優待投資家の中には、株主優待が廃止されると即売りして損失を最小化すると決めている人もいるようです。

ただ、株主優待廃止と同時に自社株買いを発表する企業もあり、そういった株はその後も値動きが強かったりします。

こういうこともあり、私は優待廃止の時もひとまず売らずに静観するようにしています。

逆に株主優待が新設されると株価が急騰することが多いです。そのため、上手い人は予測して先回りで買ったりするようです。

優待の魅力だけで買わない。投資妙味は「総合利回り」で測る

株主優待は楽しくていいのですが、株主優待に釣られるのではなくあくまで総合利回り(配当+株主優待)を考えて銘柄選択をした方がいいです。

というのも、株主優待株は人気があり、株価が割高で総合利回りが低くなっている場合があるからです。

吉野家は人気の優待株ですが、総合利回りは2%程度しかありません。

逆に株主優待を出す銘柄は割高な株価が正当化されるとも言えます。

例えば株主優待が新設された直後に株価が急騰しても、その時点の総合利回りがまだ高ければさらに上がることも経験上あります。

株価が急騰した後に買うのは勇気が要りますが、案外その後も値上がって含み益になる銘柄もあります。

あと、もし買った後にすぐに株価が上がった場合は、そのまますぐに売ってしまうのも手です

「数年分の株主優待を先回りして受け取った」という計算をします。

なお、総合利回りを計算する際は優待品の実売価格も調べた方がいいです。「何円相当」と書いてある優待は、市販品が数割安く売られていてそこまで価値が無いこともあります。

生活コストを極限まで下げる「防衛銘柄」の実例

【日用品】王子HD・日本製紙|段ボール一杯の紙製品で「買い出し」を消す

私は王子HDと日本製紙の株を保有していますが、株主優待で紙製品の詰合せをもらえます。

高級ティッシュやキッチンペーパーなどがきっちりと詰められた段ボールが送られてくると、何とも言えない嬉しさがあります。

しかも、一年に一度なので喜びもひとしお。優待投資の醍醐味です。

嬉しい以外にも

  • かさばる紙製品を買いに出かける手間も省ける。

というメリットがあります。

紙製品はかさばるので家まで送ってもらえるのは助かります。

ティッシュ、トイレットペーパー(【3861】王子HD)

【3861】王子HD
  • 最低投資金額:91万円(2026年1月)
  • 1000株以上、半年以上の継続保有でもらえる
  • カタログギフト形式で、好きな紙製品のセットを選べる

私は鼻セレブを常用しているため、株主優待も鼻セレブのセットにしました。

申し込み方法がネット経由はなくてハガキオンリーなのがちょっと驚きでした。今時珍しい気がします。

写真の中で、おしりセレブ以外はすべて鼻セレブです。

大体数か月分の量が送られてくるので助かっています。

ティッシュ、トイレットペーパー、キッチンタオルなど(【3863】日本製紙)

【3863】日本製紙
  • 最低投資金額:約12万円(2026年1月)
  • ティッシュ等の紙製品の詰合せ
  • 選択式ではなく1種類のみ

2年連続でもらっているのですが、「3倍長持ち」と書いているキッチンペーパーはまだ使い切れていません。

余るほどもらえるなんて贅沢ですね。

【飲料】バイタルKSK|普段は水道水、たまに優待茶。「ハイブリッド給水」の極意


私は普段は水道水を飲んで、飲料代を節約しています。

ただ、水ばかり飲むのも味気ないので優待でお茶をもらっています。

【3151】バイタルKSKの株主優待
  • 最低投資金額:140万円(2026年1月)
  • 1000株以上の保有でもらえる
  • ①べに花入りはと麦烏龍茶、②明石の恵み1番摘み明石のり、③無塩温麺(うーめん)とうま〜いつゆ、の3種類から選べる

烏龍茶の味はほんのちょっとクセがありますね。あまり詳しくないのですが、「べに花」か「はと麦」の風味だと思います。ただ普通にごくごくは飲めます。

ちょっと喉が渇いた時に飲みきれる量なのも良いです。

私はペットボトルの「無思考な購入」をやめて、年間10万円もの節約に成功しました。誰でも今日からできる「お茶代節約」の具体的なインパクトについては、別記事にまとめています。
[【節約】「飲み物代」を極限までゼロにする方法。水道水活用術]

【外食】アークランズ・力の源HD|食費削減と「心のゆとり」を両立する

「節約」と聞くと我慢をしなければと考えがちですが、我慢はずっとは続きません。

そのため、節約に疲れたら株主優待でうまい飯を食べて息抜きしています。

【9842】アークランズ(かつや・からやま)

かつや、からやま等で使える株主優待券がもらえます。

アークランズの株主優待
  • 最低投資金額:19万円(2026年1月)
  • 持ち株数に応じて550円分の株主優待券がもらえる
  • 期限は約半年
  • 割引券との併用が可能

かつや、からやまは100円引きのクーポンをよく配布しています。

とくにかつやは公式アプリがあり、常に使い切れないくらいの100円引きクーポンを配布していますね。

アークランズの「からやま」で、クーポンを併用し出費を抑えて贅沢する具体的な攻略法はこちら。 [【完全攻略】からやま「100円割引券」と優待併用で、定食を実質〇円にする方法]

力の源HD(一風堂)で「1,000円の贅沢」をタダにする

ラーメンも株主優待で食べれてしまいます。

【3561】力の源HDの株主優待
  • 最低投資金額:14万円(2026年1月)
  • 持ち株数に応じて1,000円分の株主優待券がもらえる
  • 期限は約半年
  • 公式アプリクーポンとの併用が可能

公式アプリがあり、「半熟塩玉子無料!」クーポンなどが配布されています。

これらのクーポンとも併用が可能なので、ラーメン一杯にトッピングを付けてもほとんどタダみたいな出費になります。

ラーメンを頻繁に食べるのは不健康なので、株主優待をもらったときに行くくらいがちょうどいい気もしています。

【カフェ】コメダHD|「朝の作業場(サードプレイス)」を0円で確保する

朝に行けばドリンク代だけでトーストとゆで卵がつく「モーニング」サービスが適用されます。現金を1円も使わず、朝食と快適な作業スペースが手に入ります。

【3543】コメダHDの株主優待
  • 最低投資金額:28万円(2026年1月)
  • 初回の株主優待取得時に現物のコメカが送付される
  • 年2回1,000円分のチャージ残高がもらえる
  • 議決権行使で500円分のチャージ残高がもらえる(年一回、5月ごろ行使で7/1付与)
  • 期限は約1年

また、コメダ珈琲には「コメカ金シャチ会員」というポイント制度があり、メルマガ会員になってコメカを登録すると支払い金額の3%分のポイントがもらえます。

常時3%は大きいので私は登録しています。

なお、ポイントの有効期限は最後に使用した日の2年後です。

【穴埋め】マツキヨ×QUOカード|優待の死角(生鮮・消耗品)をカバーする

優待でもらえないものや、株価が割高で買えないこともあります。そういった場合は、QUOカードを株主優待でもらって買うこともできます。

使えるお店は多いですが、私は特にマツキヨで使っています。

私の場合マツキヨで

  • パンなどの期限が短い食料品
  • 洗剤や歯ブラシなどの日用品

をよく買って、現金の支出を抑えています。

QUOカードのメリットは、外食の優待券と比較して買える品物の幅が広いことです。

クオカード銘柄は、私はリコーリース、山口FG、東京日産車体などを持っています。

まとめ:配当(現金)と優待(現物)のハイブリッド戦略で、したたかに生き残る

合理性を突き詰めれば「高配当株」が正解かもしれません。しかし、投資は長く続けることが最も重要です。

「お得な現物が届く喜び」は、暴落時や停滞期に心を支えるメンタル維持装置(モチベーション)として機能します 。

「配当(現金)」で再投資を回し、「優待(現物)」で今の生活を豊かにする。この配当、優待を織り交ぜたハイブリッド戦略で、したたかに資産形成を続けていきたいと思っています。

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